伊香保石段街の岸権旅館

伊香保温泉 源泉かけ流しの宿 岸権旅館

創業天正四年(1576年)日本の宿の情緒が、今もここに息づく


岸権旅館の歴史

現在、伊香保温泉にある約50軒の宿のうち、室町時代より400年余りに渡り受け継がれているのは3軒で、当館もその1軒にあたります

岸権の屋号は先祖岸筑前守藤原安兼の次男が分家として岸権左衛門と名のり、その名を縮めた愛称であり、現在の館主で20代目となります

戦国の世、信州深志(今の松本)の豪族であった先祖は、戦乱の中、信州を追われこの伊香保に落ち延びました。

井伊直政が領主となった頃、村の行政は大屋と呼ばれる12軒の集団協議制で統括され、当館もその1軒になりました

各家には十二支の名称が与えられ、その年の干支の家が1年間名主職を勤めました

当館は辰で、今の玄関を出た石段の一角に刻まれた辰の印徴に当時の名残をとどめています

その後も歴史ある温泉宿として、文人や著名人に愛され、その時代時代を過ごして参りました

時は移りゆき、失われてゆくものも多い中、古き良き時代の温泉宿の情緒を今に受け継いでおります

岸権旅館で生きた日本文化にふれ、その風情を楽しんでいただければ何よりの喜びでございます